チャンバーとは英語表記で”chamber”といい直訳で”小さな部屋という意味になります。

透析の回路中にはダイアライザーに流入する前に一つ(動脈側チャンバー)、ダイアライザー後に一つ(静脈側チャンバー)があるのが一般的です。

どういった目的にてこのチャンバーがついているのかというと複合的な目的にて取り付けられています。

  1. 空気が混入した際に、空気が体の中に入らないようにする為
  2. 回路の圧力を計測する為(チャンバ内での空気の圧力上昇をトランスデューサーで計測)
  3. 血栓などをチャンバ内で捕捉する為

主に上記3つが主な目的です。

 

そんな動静脈チャンバーですが、実は様々な種類が存在します。

今回はそんな知られざるチャンバーの種類について説明していきます。

 

チャンバー外装形状の違い

血液透析標準化基準の説明記事にてチャンバーの長さや内径が規定されていますが、大きい小さいや上部についているチューブの種類や数など、見た目以外の形状の違いについて説明します。

上図は4種類のチャンバーを並べています。

注目は出口部ですが、羽のようなものがついているものとついていないものがあります。

これは回路の製造工程の違いによって形状が異なるのです。

チャンバを作成する際にチャンバのとなる大口径のチューブを熱で圧着しながら、基本ルートのチューブなどと接着させます、ですので熱圧着を利用する製造では羽のようなものがついていたり、下側が平らに潰されています。

羽のようなものがついていないタイプは超音波などを外部から当ててチューブを接合する技術が使われているのが主でそれがそのまま特徴となります。

機能的には熱圧着を行っているチャンバーは綺麗な円筒形をしておらず、チャンバー下部の両隅によどみが発生する事があります。

一方綺麗な円筒形をしているチャンバーはよどみが少ないのが特徴です。

 

チャンバー内フィルターの種類

チャンバー内にはフィブリン塊や脂肪などを体に流入させないようにフィルターがつけられています。

標準化基準では動脈側チャンバーのデブリ捕捉フィルターはつけてもつけなくてもOKとしています。

このデブリ捕捉フィルターですが大きくわけてメッシュタイプコーンタイプというものが存在します。

メッシュタイプ

メッシュタイプは読んで字のごとく、フィルターに目の細かいメッシュ(網の目)がとりつけてあるのです。

特徴は細かなメッシュである為小さな凝固塊なども捕捉する能力が高いです。

しかし、メッシュ部位での凝固も他のフィルターと比べるとやや多く、プライミングでは目の細かいメッシュである為に微小気泡がなかなか取れないというデメリットもあります。

微小気泡などは血液にとっては異物の何者でもないので、血液と触れる事で内因系凝固が活性化され、フィルターでの凝固作用が促進されてしまいます。

 

コーンタイプ

コーンタイプとはフィルターの形状がコーン(円錐)の形をかたどったフィルターの総称です。

スポンサードリンク

メッシュタイプと比べるとフィルターの目は荒くチャンバー内凝固が比較的少ないのが特徴です。

それが良いのか悪いのか(コアグラなどのデブリをすり抜けさせている?)はじつはわかっていない為現在でも高いシェアを誇ります。

 

チャンバーの血液流入方式の違い

チャンバー内に血液を流入させる方法のも違いがあります。

大きく分けて2種類存在し、垂直流入方式と水平流入方式といいます。

垂直流入方式

垂直流入方式はまたの名を”落とし込み式”などと言いい、チャンバ上部から垂直に血液を落とし入れる方式となります。

血液を垂直に落とす方式です。

血液と空気が撹拌されてあまり良くないと言うマニアもいますが、そんなに悪くない方式です。

チャンバーの長さを適切なものにすれば凝固活性を促進するような血液と空気が撹拌するような流れかたはしません。

落とし込み方式にする事で、チャンバ内における血球と血漿成分の一部が分離し空気と接する液面が凝固成分を除く血漿でシールされ空気と血液が直接触れ合わないより良いチャンバーだ!!なんて事をいう人たちもいます。

個人的な見解としては他のものとそんなに変わりません。っというか違いがあったとして変化がわからないレベルの違いです。

 

水平流入方式

水平流入方式はまたの名を”スパイラル方式”と言い、チャンバーへ血液の流入がチャンバ上部横から流入するような方式になります。

落とし込み方式と違いチャンバー内をくるくる遠心力で血液をまわし入れるようなイメージで液面と血液の接触をなめらかにするというイメージでいいと思います。

落とし込み方式同様、違いを感じるような違いはありませんし、論文などでもその違いと効果を論じたものは無いに等しいので・・・・?です。

 

 

以上が血液透析回路におけるチャンバーについてになります。

回路の選定など様々な要因で回路を検討する事がありますが、血液透析回路の部品一つをとってもたくさんの種類があります。

他にも種類があれば教えていただければ幸いです。

 

スポンサードリンク