CRRTであるCHDFで使用するのが持続緩徐式血液濾過器、通称ヘモフィルターですが日本で発売されている製品は6社9種類しかありません。

今回は2017年現時点での持続緩徐式血液濾過透析(CHDF)で使用するヘモフィルターについての詳細を述べていきます。

ちなみにですが、2017年現時点で日本で発売されているヘモフィルターをまとめているのでどうぞご活用ください。

2017持続緩徐血液濾過器まとめ1

 

ヘモフィルターの必要条件

CRRTでは循環動態の悪い患者様などが治療を受ける事が前提ですので、通常の透析とは異なった治療設定となります。

血液流量は通常透析の約半分から1/3程度の80120ml/min程度

濾過流量は通常の透析の1/50程度の57ml/min

透析液流量は通常の透析の1/100程度の57ml/min

と持続的かつ緩徐(やさしい)にと優しい設定となります。

 

ヘモフィルターも透析のように低分子タンパクがよく抜ける高効率な膜は必要なく、循環動態に影響を与えないように血液容量が小さな小膜面積のものが求められたり、長時間の使用に耐えうるように圧力損失が小さいものが必要になります。

しかし、正直なところ透析治療で使用される膜の小面積なものを応用というか流用していると言った方がよいと思います。

透析で使用している膜などと比べた時に、それほどの違いはありません。

しいていうなら、名前と召喚価格が異なるといったところでしょうか?

 

 

ヘモフィルターの膜素材

現在、販売されているヘモフィルターの膜素材とその特徴について記述します。

CTA:セルロースアセテート

 唯一生物由来の膜素材です。特徴は膜の抗血栓性が強く血小板の消耗が小さいのが特徴でしょう。

要は固まりにくく中寿命という事です。

唯一ニプロのUTフィルターがセルロースアセテート膜として有名です。

 

PES:ポリエーテルスルホン

 一般的特徴といえばドライの膜でプライミングがしやすいとのが特徴で、さらに親水性が高いので膜表面にタンパク吸着がすくなく、凝固しずらいという特徴があります。

 あと安価です。

販売商品でいうと川澄のレナキュート、ニプロのシェアフィルター、日本ライフラインのフロースターなどがあります。

 

 

PS:ポリスルホン

 透析膜といえば?というとこのポリスルホンがでてくるほど有名な膜です。

特徴は膜素材が硬いので、膜厚を薄くできたり、ポアサイズを大きくできます。

ですので、効率が高い上に透水性も高いという高効率で行う事が望ましい通常の血液透析には必要な膜条件を備えた素材です。

だから透析膜としては驚異的なシェアを誇るのです

まぁ、持続緩徐的に行うCRRTではその恩恵はあまりないですが、通常の透析膜を製造するノウハウが詰め込まれているので、信頼度は高い膜と言えます。

川澄のレナサポートPS、東レのヘモフィールSHG、旭化成のエクセルフローが販売されています。

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AN69ST:アクリルニトリル・メタリルスルホン酸ナトリウム共重合体

 重症敗血症や多臓器不全などの時にサイトカインなどのメディエータを吸着するというヘモフィルター

効果や意見は2分され、とくに千葉大学系のDr達が効果を絶賛。

 ただ他のCRRT28日生存率は変わらないという意見も・・・

発売当初は鳴り物入りでsepsisなどに効果絶大だという事で登場しましたが・・・・?です。

PUMMEDでも検索してみると、メシル酸ナファモスタットをかなり吸着するという事やFGF-23など吸着するという事(血中濃度を下げるかは別)は間違いないようです。

しかしながら予後にどれだけ影響をあたえるかは議論が別れています。

やはり、RCTでしっかり効果をみて予後にどれだけ影響があるかのデータがほしいところです。

上記より、海外からはあまり信用がなく(RCTがなされていないから)日本だけで有名な膜といっていいでしょう。

 

バクスターがセプザイリスという商品名で販売しています。

他の膜より高いのが特徴で、召喚価格程度するので、使えば使うほど赤になってしまいます。この部分も人気がでない要素ですね・・。

 

 

PMMA:ポリメチルメタクリレート

 こちらも吸着にてサイトカインなどのメディエーターを除去しながら、CRRTを行えるという膜素材です。

こちらも千葉大学系を中心に議論は別れ一時期はPMMA-CHDFなどとよばれ、sepsis時などnon renal な病態のCRRTではいっせいを風靡したものです。

 ただ吸着能などのデータ的にはそれほどではないというのが正直なところです。

こちらもなぜかRCTなどの大規模施設間でのランダマイズドクロステストは行われず、症例発表ばかりが目立つのであまり信用なりません。

 ちなみにAN69STが出てからは、今ままではPMMA-CHDFこそが敗血症など高サイトカイン血症に有用だと皆、言っていたのに最近ではあまり、というかぜんぜん静かになりました。

 なんなら、論文の書き方としたらAN69ST比べるとポリスルホンと同等などと書かれていたりと可哀想なレベルまでこけ落とされています(笑)

PMMAは東レがヘモフィールCHとして唯一販売しています。

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